ヒトもすなるblogといふものをネコの私もしてみんとて、するなり。

2005年09月22日

ブックレビュー「脳と遺伝子の生物時計―視交叉上核の生物学」

脳と遺伝子の生物時計―視交叉上核の生物学 」(著:井上 慎一)を読みました.

内容は生物の体内に存在するリズムの話です.
元々はロボット学会に参加したときにCPG(Central Pattern Generator)という運動のリズムを生成する仕組みに興味を持ったので研究室にあったこの本を読んでみたけれども,内容自体は全然違いました(´・ω・`)

この本の内容はもっと別な,主に「サーカディアンリズム」といういわゆる「体内時計」に関する脳と遺伝子の話でした.
簡単に内容をまとめると,

  • ほとんどすべての生物の体内にはリズムを自律的に生成する機構が存在していて,それは環境の影響をなくしてもおよそ24時間周期で継続するリズムとなっている
  • このリズムは24時間よりすこしずれた周期となっているが,主に外部の光の変化とその時のリズムの状態によって自動的にズレが調整される現象(引き込み現象)が生じる
  • 哺乳類は「視交叉上核」という脳の部位がこのリズムを生成する中枢と考えられている

ということらしいです.
本の中身は読み物というより教科書として作ってある感じなので,ワクワクドキドキするような内容ではありません(;´∀`)
その代わり全然専門じゃない自分でもおおよその内容を理解できるくらいかなりわかりやすく書いてあったので,教科書としてみればいいモノなんじゃないかと思いました.
自分の研究と絡めて考えるとちょっとまだ工学的な応用は思いつかないけれども,とりあえずトリビア的にこういったものもあるんだという感じでしょうか?

それにしても最近どんどん読んでいる本がマニアックになっていくなぁ
自分の読んだ本を改めてみてみるとちっとも工学系じゃない…

投稿者 CopyCat : 2005年09月22日 02:06

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