ヒトもすなるblogといふものをネコの私もしてみんとて、するなり。

2006年04月09日

インテリジェンスダイナミクスシンポジウム2006

就活でしばらく更新が不定期になってます.

7日はSONYのインテリジェンスダイナミクスシンポジウム2006に参加してきました.
SONYのインテリジェンスダイナミクス研究所が研究している成果報告なんかをしています.

去年も参加したのですが,毎年各界の有名人が勢揃いという感じです.
東大の國吉先生とか,理研の谷さんとか,けいはんなの小嶋さんとか,立花隆さんとか,茂木健一郎さんとかとか…

講演もなかなか興味深かったのですが,その中でも特におもしろかったのは小嶋さんの自閉症の子供とKeeponを数ヶ月間一緒に過ごさせて様子を観察したものと,田中さんのアメリカでQRIOを一年近く幼稚園で子供と一緒にして観察した二つでした.
最近自分の中でも,「コミュニケーションロボットを論じるのなら,長期にわたって日常生活の中でロボットを動作させないと本当の結果は得られないんじゃないか」と考えていたので,まさにドンピシャという感じで面白かったです.

あとは研究所の成果報告で,RNN(リカレントニューラルネットワーク)とSOM(自己組織化マップ)を組み合わせたQRIOの動作学習デモをやったりしていたのですが,正直こっちはビミョーでした.
詳しい説明は長くなるので省くけど,要はSOMの一つ一つがRNNを持っているイメージです.

発表では12x12のSOM上で24種類の動作のうち適切なものが自動的に選ばれるようなことを言っていたのだけど,それだったら動作数分だけRNNを用意して切り替えればいいワケで,144個もRNNを用意する必要がないと思うんですよね…
そう思ってデモの時に残りのRNNはどうなってるのか質問したら,やっぱり余りのRNNは単体だと動作が途中で停止したりして意味のある行動は発生しないみたいです.
なので「じゃあSOMを使う利点ってなんなんですか?」と質問したら「動作の切り替わり時にそれぞれのSOM上を通過していくのでなめらかに切り替わる」と言われました.

うーん…なめらかに切り替わるだけなら別にわざわざクラスタコンピュータ使って24時間も学習させないで,直接なめらかに切り替える方法を考えればいいんじゃないのかな…?
その他のRNNが何か新しい振る舞いとかを創発するのならすごいんだけど.
なんだかよくわからない成果報告でした.

そういえば質問したとき研究員の方,ビミョーな顔してたなぁ…
もしかして聞いてはいけないことを聞いてしまったか?

投稿者 CopyCat : 2006年04月09日 00:45

トラックバック

このエントリーへのトラックバックURL:
http://scarecrow.s151.xrea.com/x/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/127

コメント

コメントしてください




保存しますか?