ヒトもすなるblogといふものをネコの私もしてみんとて、するなり。

2006年03月05日

衝動買い

やっとこさ先輩から修論計画書のOKがでました.

計画書の段階で書くのに一週間近くかかってるなんて,ここから先が思いやられます(´Д`;)
んで,終わった勢いでこんな本を買ってしまいました

「30日でできる! OS自作入門」

前にも,
「CPUの創りかた」
なんて本を買ったことがあるのですが(表紙がアレ気で買うとき恥ずかしかった),果たして自分はどこへ向かってるのでしょう…?

CopyCatは機械工学科の学生です.

2005年12月08日

オデッセウスの鎖

最近はオデッセウスの鎖を読んでいます.
内容は,進化において利己的でなければ淘汰されるはずが,なぜ人間は自身の利益にならない非合理的な行動をするのかを感情が存在する理由から解いていくような感じです.

これもなかなか面白いのだけど,前に読んだ人がほぼ全部のページにメモ書きの付箋を貼り付けているので読みづらいっす(^ω ^;)
その気合とかはすごいんだけど,読み辛い…

2005年11月22日

ブックレビュー「人工生命と進化システム」

人工生命と進化システム(編集:ATR進化システム研究室)の感想です.
タイトルに「人工生命」とついている通り始めに有名な人工生命の"Tierra"の割と詳しい解説がありました.

Tierraはプログラムそれぞれが独自のCPUを持っているバーチャル世界で,メモリなどの資源を奪い合いながら個々のプログラムが複製を繰り返していくプログラムです.
ただし自己を複製するときに時々ミスが生じることで突然変異を起こし,その結果最初のプログラムから,寄生をするものやその耐性を持ったものなどが進化によって発生するというものです.

この辺までの話はわりと有名な話なので知っていたのですが,この本では実際にTierraでどのようなプログラムの進化の手法が用いられたのかを丁寧に説明してありました.
驚いたのはTierraではほとんどアセンブラに近い状態でプログラムが進化していたことです.
Genetic Programmingというのは知っていて自分も興味を持っていたのだけれど,まさかそこまでプリミティブな部分で進化を行わせているとは知らなかったので勉強になりました.

ただ,上のようなかなりマニアックな技術的説明が多く,プロダクションGAなどよく分からない手法が多くて読むのに結構てこずりましたよ(´・ω・`)
それでも個人的には勉強になった本でした(´ー`)ノ

2005年11月15日

読んだ本・次に読む本

先日の記事で読み始めたと言っていた「人工生命と進化システム」を読み終わりました.
近々またレビューを書きますです.
そうしないと自分で何読んだか忘れるので…

さて次はなんの本を読もう?
今のトコロ気になるのは

といったところ.

2005年11月01日

最近読み始めた本

ここのトコロなぜか気が抜けてしまってあまり本を読んでいなかったので「人工生命と進化システム(編集:ATR進化システム研究室)」を読むことにしました.
タイトルのとおり人工生命系の話です.

…なんかどんどんおかしな道へ進み始めている気がするが気にしないでおこう(;゚∀゚)

2005年10月15日

ブックレビュー「盲目の時計職人」

盲目の時計職人」(著:リチャード・ドーキンス)を読みきりました.
今回もやっぱり面白かったけれども,先に「利己的な遺伝子」を読んでしまったので前回ほどの衝撃はありませんでした.

「道端に時計が落ちていたら,誰もその時計がひとりでにそこに出来上がったとは考えない.時計職人(デザイナー)の存在を考えないわけにはいかないだろう」
という創造論者の反論に対して,
「「突然変異」によるランダムだけれども微妙な変化に「自然淘汰」で適者が生き残り繁栄するという必然性を繰り返すことで,漸進的に達成することができる」
という話をていねいに説明していってます.
ちなみにタイトルの「盲目の時計職人」とは,進化にあらかじめ決められた道筋(設計図)はなく盲目的な自然淘汰によって目のような複雑な器官が完成される,ということから上の時計職人とあわせてこういうタイトルみたいです.

ありがちな進化論の誤解では,「ランダムな変化だけでいきなり空飛ぶ生き物が生まれたりするの?」とか「進化の途中の目なんて役に立たないから生き残りに関係ないんじゃないの?」という話にも,「ランダムなのは突然変異だけで,自然淘汰で適者が必然的に生き残り,そこからまた進化が少しずつ進行するもの」と反論し,「たとえ進化の途中の目でも,周囲の変化を察知できるのであればないよりまし.目が悪い人がメガネをはずしたって失明しているよりはマシでしょうが」といったような例え話をふんだんに使って説明を試みています.

進化論は未だに創造論とかラマルク主義とかの反論の種になっているけれども,最後の章ではそれらの主張に対してどんな問題があって,進化論ではそれをどうやって解決できるかを話していたりとなかなか面白いです.

この本もお勧めですな.
あぁ,でもやっぱり洗脳されてる…(´∀`;)

2005年10月03日

むぅ…

現在「強化学習」という本を読んでいるけど,難しすぎて手に負えませんorz

もう少し簡単な本はないものか…
だれか強化学習のいい本を知っていたら教えてください!

2005年10月01日

ブックレビュー「認知発達と進化 認知科学の新展開」

認知発達と進化 認知科学の新展開」(著:友永 雅己 他)を読みました.

タイトルに「認知発達」と書いてあるとおり主にヒトの認知の発達過程の本です.
生物の認知能力が「氏か育ちか」というのはよく言われることだけれども,具体的になにが生まれつき備わったもので,なにか誕生後に獲得したものなのかを,実験からわかっていることや仮説に基づいたモデル化とその検討によって豊富に示されていました.
個人的にこの辺のことはあまり詳しくなかったので結構勉強になりました,が,専門書なので難しかったですよ.
ほかにもコネクショニストモデルや統計的アプローチなんかのモデル化のアプローチが勉強になりましたねぇ.

認知の発達過程は乳幼児を用いた実験が多かったのですが,どうしても視覚に基づいた実験が多くなるのは仕方ないですね.
でも視覚って難しいんだよなぁ…

2005年09月28日

最近読んでいる本

最近は脳関係でも特に視覚や運動などの認知関係の本を読んでいますが,ムズカシ過ギル…
当たり前だけれども大脳基底核やら運動前野やら,V1野とかいろいろな名前が出てきてごっちゃごちゃですorz
一応,自分の興味のある場所を取捨選択して読んでいるけれども,それでも専門用語のオンパレードですよ.

それでも比較的タメになったと思うのは,脳の中での情報処理の役割分担の仕方でしょうか.
視覚で言えば,色や形を認知するための処理経路と動きを認知するための経路はまったく別の経路で並列して行われているらしいです.
ほかにも自分の身体の運動も実際に運動しているときに活動する時と,イメージトレーニングをする時に活動する部位でどんなトコロがオーバーラップしているかの話もあり,なんかロボットの運動の習熟とかに使えないかな〜とか思ったり.

でも,本に載ってるくらいだから結構常識なのかな…?
問題は,バラバラに処理された情報がどうやって認知過程で統合されたり,意思決定に影響したり,クオリアとして感じられるかだよなぁ(´・ω・`)

2005年09月22日

ブックレビュー「脳と遺伝子の生物時計―視交叉上核の生物学」

脳と遺伝子の生物時計―視交叉上核の生物学 」(著:井上 慎一)を読みました.

内容は生物の体内に存在するリズムの話です.
元々はロボット学会に参加したときにCPG(Central Pattern Generator)という運動のリズムを生成する仕組みに興味を持ったので研究室にあったこの本を読んでみたけれども,内容自体は全然違いました(´・ω・`)

この本の内容はもっと別な,主に「サーカディアンリズム」といういわゆる「体内時計」に関する脳と遺伝子の話でした.
簡単に内容をまとめると,

  • ほとんどすべての生物の体内にはリズムを自律的に生成する機構が存在していて,それは環境の影響をなくしてもおよそ24時間周期で継続するリズムとなっている
  • このリズムは24時間よりすこしずれた周期となっているが,主に外部の光の変化とその時のリズムの状態によって自動的にズレが調整される現象(引き込み現象)が生じる
  • 哺乳類は「視交叉上核」という脳の部位がこのリズムを生成する中枢と考えられている

ということらしいです.
本の中身は読み物というより教科書として作ってある感じなので,ワクワクドキドキするような内容ではありません(;´∀`)
その代わり全然専門じゃない自分でもおおよその内容を理解できるくらいかなりわかりやすく書いてあったので,教科書としてみればいいモノなんじゃないかと思いました.
自分の研究と絡めて考えるとちょっとまだ工学的な応用は思いつかないけれども,とりあえずトリビア的にこういったものもあるんだという感じでしょうか?

それにしても最近どんどん読んでいる本がマニアックになっていくなぁ
自分の読んだ本を改めてみてみるとちっとも工学系じゃない…

2005年09月19日

ブックレビュー「利己的な遺伝子」

利己的な遺伝子」(著:リチャード・ドーキンス) の個人的感想を.
結構古くて有名な本なので読んでる人は多いみたいだけど.

この本は,生物の行動を「生物個体単位」から「遺伝子単位」に視点を移してダーウィンの進化論が展開されていってかなり面白かった.
生物のさまざまな行動が,一見不思議に見える行動さえも,「遺伝子」のその行動を発現させる部分自体がそれによって増殖することができるからこそ,その遺伝子は自然淘汰の中で勝ち残ることができたということらしい.
また,そのため真に自己犠牲的な行動(利他的行動)は存在せず,また「種」や「群れ」の保存・繁栄というモノは存在しないとも本では述べられている.

自己犠牲は存在しないはずないという反論に対しても,「そんな遺伝子が突然変異で生まれても,その遺伝子を持った生物が結局自己犠牲で死んでしまうからすぐに淘汰で消えてなくなってしまう」という説明も納得がいった.
それと同時に,一見利他的行動にみえる行為すらも,確率的な計算をすればまるで天才的な数学者が計算をしたように微妙なバランスで,利他的に見える行動を起こす遺伝子が増殖する例が数学的な記号や数式を使わず示されていたのがスゴイ.

たとえば狐に雛が襲われた親鳥は,自分を犠牲にして狐の注意を雛の居る巣から逸らす行動をする.
そういったモノも,「子供を守る」遺伝子から見てみれば自分の子供にも同じ遺伝子が50%の確率で遺伝している可能性があり,子供数羽と親一羽の生存を天秤にかけて,子供が生き残れば「子供を守る」遺伝子はさらに数を増やせるので「子供を守る」遺伝子は自然淘汰の中で生き残れる,といった色々な例も面白かった.

本の後半はこういった論を全部踏まえた上で,さまざまな生物の行動戦略を「遺伝子の増殖」という視点で何が優れているのかをゲーム理論の立場から説明していたり,遺伝子(Gene)とは別なミーム(Meme)というモノで新たなダーウィンの進化が始まっているのではないかといった話も展開されていた.

全体を通して一貫してダーウィンの進化論を否定するヒトたちの反論を徹底的に崩す強烈な説得力がすごかったけれど,毎回の結論が「ほら,この例でも遺伝子は利己的でしょ」というモノに必ずなってしまうから,400ページ以上あるこの本を全部読みきるのはその点では結構キツカッタ…

でもこれは本当に面白かったので,進化とかに興味のある人はお勧めだと思う.

2005年09月14日

ブックレビュー「脳はなぜ「心」を作ったのか」

脳はなぜ「心」を作ったのか」(著:前野 隆司)を読みました.
250ページくらいある本だけど,ほとんど一日かからずに読んでしまいました.
つまり,それだけ自分には目新しくない内容と,乱暴な論を展開している本に感じられたということだけど…

この本では帯に「心の謎がついに解けた?!」と書かれていて,本の中でも「自分のこの考えに従えば心を持ったロボットなんかすぐにできる」みたいな自信たっぷりのことが随所に書かれているけれども,全体を通してもどこか肝心な部分が書かれていない内容です.

たとえば「意識自体が,無意識に脳の中で小人たちが処理した情報の作り出した錯覚に過ぎない」といった感じに書いてある.
けどこの話だけでも「小人」がよくあるホムンクルスを指しているように一瞬思えてしまう内容だし(実際には多分神経細胞なんかを喩えているんだろうけど),そもそも脳内のニューロンの活動がさまざまに相互作用をして心を生み出していると言っているだけであまり目新しさも感じられない.
それに,「心」が感じていることは無意識の処理の結果が意識に渡されたから意識にのぼるんだという話では,それじゃあどうやって無意識の処理から意識にのぼる内容が選び出されているんだという根本的な解決になっていない.

本の中ではいかにも簡単そうにニューラルネットがすべて解決してくれる万能な方法のように書かれているし,「だったら実物作ってくれよ.それができないからみんな苦労して脳とかロボットとかで研究してるんでしょ?」と思うばかりです…
周りのヒトからもみんな不評だったのでどんな内容か気になって読んでみたけれども,なるほど確かに,読むことはあまりお勧めできないです(´・ω・`)

2005年9月18日追記

前野氏のHPでこんなページを見つけました.
そこのQ&Aで以下のくだりがあったので一部転載.

本書を注意深く読んでいただくとわかると思いますが,私は,心の問題を解いた,と言っているのではなく,受動的な意識という考え方にしたがえば,これまで漠然と謎だと考えられていた「難しい問題(ハードプロブレム)を,たくさんの難しくない問題(容易に解ける問題)に整理しなおしたと言っているつもりです。
<中略>
ただし,「もはや、最大かつ手の届かない謎だというほどのものとは言いがたい」と考えており,クオリアを表示するロボットを作ることによってこの問題の回答例を近い将来示したいと思っています。
<中略>
ただ,本書のサブタイトルに「私の謎を解く」と書きましたし,第3章のサブタイトルにも「意識の3つの謎を解く」と書きました(さらに,本の帯には,心の謎がついに解けた!?と書いてあります)ので,あたかも心の謎がすべて完璧に解けると言っているかのような誤解を与えたかもしれません。そうではなく,上にも述べたように,漠然としていたひとつの「難しい問題」をたくさんの「難しくない問題」に分けて理解する方法を示したのだ,ということをご理解いただければ幸いです。

だ,そうです.
なんかずるいなぁ…
「誤解を与えたかもしれません」じゃなくて「充分誤解を与える文」だと思うし.
それに問題を分けて考えたほうがいいって言っても,結局HPで示されている図の中の「難しくない問題」に挙げられていること自体が前々から言われていることだし.
つまりは多くのヒトがそういった問題を認識した上で,それでも悩んでいるんじゃないのかな?

クオリアを表示するロボットを作ることによってこの問題の回答例を近い将来示したいと思っています。」ってあたりが主観的体験であるクオリアを表示できるのか?っていう疑問をさらに投げかけている気がするし…

2005年09月09日

ブックレビュー「心を生みだす脳のシステム」

心を生みだす脳のシステム(著:茂木健一郎)の感想をば.

「「私」というミステリー」という副題がついていて,現在の脳科学でも解明の進んでいない「心」や「私」といった部分についての話.
この本では一貫して「クオリア」という言葉が,「心」を構成しているモノとして用いられている.
この「クオリア」は,「赤い」とか「痛み」いった主観的に感じられる質感などを指すことばとして心と脳の問題を扱う中で使われるらしく,細かくは「感覚的クオリア」と「志向的クオリア」にわけて用いられていた.
「感覚的クオリア」は色や光沢のような環境の性質が感じられたときの質感で,「志向的クオリア」はもっと抽象的にたとえば「バラ」を「バラ」と認識・解釈したときのそのときの心の状態のようなものらしい.

全体を通しては脳のどの部位と部位が関連してどのような働きをしているのかということや,最近話題のミラーニューロン,錯覚や実験を通して脳の中での認識のプロセスなどを紹介し,そのような「クオリア」が複雑に絡まりあって「心」を形成しているという感じの内容でした.

ただ,単なる神経の集まりがどのようにしてクオリアへとなっているかの根本的な答えというわけではなく,「心とはなんぞや?」という問題への答えを期待して読むとちょっと違います.
それでも,比較的哲学などの分野で論じられてきた「心」というものの存在が,脳としてどうなのかという点から論じているなかなか面白い本でした.

「志向的クオリア」は意識に上って初めて「クオリア」になるのであって,その前の段階でも脳の中で無意識にはさまざまな処理がされているはず.
そうするとその意識に上る過程と,それがどうして意識に上ってくるのかという選択のプロセスの部分にも興味が湧いてきました.

結構読んでから時間経ってるから忘れているなぁ…(´・ω・`)

2005年09月07日

最近読んだ本のタイトル

最近読んだ本のタイトルを備忘録代わりに.
忘れないうちにまた感想を書いて適当に載せる方向で.